2019年6月3日月曜日

戸隠マウンテントレイル2019 〜 完走&感想

モントレイル戸隠マウンテントレイル」に出場。

現地(戸隠スキー場付近)の予想最高気温は18度。
スタート前は日が陰ると肌寒いくらいだったが、
走り出してしまえば寒くも暑くもなく、
日差しも強くなく、レースには最適の天候となった。

遠くの険しい山々にはまだ雪が残っている
長野市内から戸隠に向かう道も
新緑に吹く風が爽やかで、愛知とは空気がまるで違い
とても気持ちが良かった。

ただ、半袖の着替えしか持ってこなかったので
夜に長野市内に飲みに出たときは寒かったけど (> <)

会場の駐車場前。空気が透明。

今回のコースは累積標高が1000m未満(960m?)なのでポールは持参せず。ただ↓のように延々と続く登りがあることはあるので、けっして楽ではない。
まっすぐな登り。どこまで登るか見えてしまう...
スキー場のゲレンデ付近のアップダウンは見通しがいいので、気持ちよく下っていても、その先に待ち構える登りが見えてしまうので気持ちよさが半減する(笑)

下りた先に見える登り...
長い登りの途中で振り返ると、そこは絶景。
巡礼者のようなランナーの列

前回の「経ヶ岳バーティカルリミット」では、後半の下りでシューズ内で爪先が当たって痛み、思うように走れなかったので、今回はホカオネオネではなくもう一足持っているコロンビアのモントレイルを履いた。
そのせいか爪先も傷まず、下りを思い切り走ることができた。

何本かの小川を飛び越えたり、丸太の橋を渡ったり、小川と並走したり、ふかふかの落ち葉の道を走ったり、とても気持ち良いトレイルだった。
また来年も出てみたいと思わせる大会。

小川のせせらぎとともに走る

戸隠そばも美味かった。

2019年5月20日月曜日

経ヶ岳バーティカルリミット参戦

5月は他にめぼしいレースがなかったこと、
地図で見たところ日帰りできそうな会場だったこと、
距離も21kmで手頃だったこと、
などから、あまり深く考えずにエントリーしたレース
経ヶ岳バーティカルリミット」。

エントリー後に過去の大会レビューを読んだり
コース図をよく眺めているうちに
かなり厳しいレースだとわかり、やや青ざめていた。

経ヶ岳という山に登り、そして降りてくるだけのシンプルなコースなのだが、なにしろ経ヶ岳は標高2200mほどの山。
コースの累積標高は1650mで、他の20km前後のトレランレースと比べて極端に高いわけではないのだけれども、実際には登山口から山頂まで5kmほどの短い区間で約1400m登ることになるので、よく考えると(いや、あまり考えなくても)かなりハードなコースである。

幸い(?)にも今年は山頂の雪解けが遅いということで、直前にコース変更が発表され、9合目で折り返し、距離も21kmから19kmへ短縮、多少苦しみが軽減されることとなった。といっても9合目と山頂とでは標高に100mも差がないのだが...。

過去のレビューにより、登りはほとんど走れず、パワーウォークが続くことが判明。
これが非常につらいので、急遽トレランポール(ストック)を入手。
この大会はポールの使用が認められているので、初めてトレランでポールを使ってみることにした。スキー経験は豊富なのでストックの使い方には慣れている。

今回の携行品

レースではこのポールが非常に役立った。
いつもはパワーウォークの途中で太腿が悲鳴を上げて、何度も休みながら歩くことになるのだが、今回は登りでほとんど立ち止まらなかった。太腿が痛くなることもなかったし、呼吸も楽だった。前にいた参加者が何人も脱落していったが、私は最後まで楽に登ることができた。

ひたすら登る
8合目あたりから時々こんな雪道

ポールを使うことで姿勢が良くなる(上半身が起きる)ので、疲れで背中が丸くなったりせず骨盤をうまく活用できたことと、ポール(腕)で支えることで太腿への負担が大きく軽減されたのだろう。

2000mを越える登山は初めての経験


折返し直後。9合目付近

ただし、下りになってからは、前のランナーが詰まっていてブレーキをかけながら走ったせいで足に負荷がかかったことと、いつものようにシューズ内で爪先が当たって痛み出し、思うように走れなかった。

下山後ののどかな道をヨロヨロと走る

水分補給が足りなかったようで、レース後は脱水状態でしばらく気分が悪かった。
2リットル近い水を背負っていたのだが、レース中はずっと前後にランナーがいたせいで水を飲むタイミングをうまくとれなかった。
無駄に重荷を背負ってただけじゃん(笑)

いろいろと反省点の多いレースとなった。
会場(信州大芝高原)も良かったし、南箕輪村の人たちのサポートもすごく良かったのだけれど、コースが厳しいので来年は出ないかも...。

2019年5月6日月曜日

ビワイチに挑戦!

クロスバイクでビワイチ(琵琶湖一周)をしてきた。

滋賀在住で何度もビワイチをしている知り合い夫妻に誘われて、5月5日の朝6時半に「奥びわスポーツの森」に集合。駐車場が朝から開いていて、トイレもあるし、湖に面しているし、スタート地点としては良い場所の一つである。

7時にスタート。
今回は琵琶湖大橋を渡る北湖一周コース(約160km)である。
メンバーは全部で5人。遅い人もいるということで、ゆっくりと時速30km弱のペースで走る。

朝の琵琶湖。気温は15度くらいで、やや涼しい。
私は自転車に乗り始めてまだ2年だし、今まで80km以上乗ったことがなかったし、マラソンとトレランがメインなので今年もまだ3回くらいしか乗ってないし、いきなりビワイチができるかどうか不安を抱えたままの出発。

旧賤ヶ岳トンネルを越えたところ。
新緑が美しく、風も爽やか。
今日は「こどもの日」
白髭神社。車も観光客も多く、一番混雑していたエリア。
時々こんなローカルな道を走る
公式なサイクリングルート(ぐるっとびわ湖サイクルライン)以外にも裏道がたくさんあって、今回はそういうローカルルートを案内してもらった。

10〜20kmくらいでコンビニで休憩。トイレや栄養補給。
サイクリストはコンビニ等でこまめに休憩をとって、おにぎりやパンを食べたり、アイスを食べたりするようである。コンビニが10km間隔くらいであるので、そのたびに停まる感じ。消費カロリーより摂取カロリーの方が多いような気がするのだが...

釣りをしている人がたくさんいる
琵琶湖畔を走っていると、バーベキューをしていたり、キャンプをしていたり、魚釣りをしている人がたくさんいた。GWなので特別だとは思うが、自分だけのスポットを確保してのんびり魚釣りをしている人が多いのが印象に残った。


琵琶湖大橋を越える
大部分で自転車専用コースが整備されている
日が傾いてきて、まもなくゴール
何度も休憩をとりつつ、午後4時半に無事ゴール。
9時間半かかったので、GPSウォッチのバッテリーが切れてしまった。

この日の気温は最高で25度くらい。日陰に入ると涼しいし、全体にほぼ無風で、湖面も波がなく、非常に気持ちよく走ることができた。

アップダウンがほとんどないので息が切れることもないし、フルマラソンに比べたら足にダメージも残らない。
ただ自転車での練習量が少なかったせいか、途中からサドルに当たる臀部が痛んで(もちろんパッド付きのタイツを履いていたが)それだけがつらかった。

好条件で走れたし、思い残したこともないので、もうビワイチはいいかな(笑)


2019年4月15日月曜日

善光寺ラウンドトレイル2019 参戦!

善光寺ラウンドトレイル」(ロング18km)に出場した。


今年最初のトレランレースである。
気温はスタート時が10度くらい、途中で17、8度くらいと快適。
桜はまだ満開ちょっと手前の段階だったのが残念...

距離は短いけれども累積標高が約1,100mあって、山を5〜6つほど登り降りするコース。


走れるところは気持ちよく走れたけれど、急坂の登り(歩き)がしんどい。8kmから10km過ぎあたりでは、一体どこまで登るんだろうと絶望的になりつつ、太腿を手でサポートしながら、ゼイゼイ息を切らして登る。

走ってる時の方が呼吸が楽なのはなぜだろう?

数日前に関東地方でも雪が降るような気温だったため、コース脇のところどころに雪の名残があり、ぬかるんで走りにくい箇所もいくつかあった。崖っぷちみたいな狭い道もあるので油断すると危険である。

葛山の山頂
登りで疲れ果ててたどりついた↑ここの私設エイドで出された芋井地区のりんごジュースとリンゴがめちゃくちゃ甘くて美味しかった。「芋井に住めば毎日食べれるよー」とスタッフのおじいちゃん達が連呼していて心がちょっと揺らいだ(笑)。


今回履いたシューズはHOKA ONE ONEのチャレンジャー ATR5
(去年の2回のレースではColumbiaのモントレイル)
先月の豊橋ハーフに引き続いてHOKA ONE ONEを採用。残り5kmあたりから運営スタッフが言うところの「えげつない下り」になり、石の多い道になるのだが、厚底のおかげで足への衝撃も少なく、飛ばすことができた。

長野市内を見下ろす。山並みがキレイである。
時間がなくて善光寺観光はできなかったけれど、会場から見えた長野市の町並みと遠くの山並みがキレイだった。


2019年3月26日火曜日

穂の国豊橋ハーフとHOKA ONE ONE

昨年に引き続き、穂の国豊橋ハーフマラソンに出場。

去年は暖かくて桜も満開に近い感じだったけれど、
今年は風が強くて体感気温が低く(スタート時10度)、スタートを待つ間は半袖ウェアにしたことをずっと後悔していたほど。
走り出したら寒さはまったく感じなくなった。

15km過ぎから川沿いの土手を走るのだが、ゼッケンが千切れそうなくらい横風が強く、片手でゼッケンを抑えながら走っていた。

それでも、練習の成果が出たのか(週に2度くらいしか走ってないが)ハーフの公認レース自己ベストを1分以上も更新。去年のタイムを6分も上回ることができた。

考えられる要因はいくつかあるのだが
シューズをHOKA ONE ONE(ホカオネオネ)のCLIFTON 5に変えたことが大きいかも知れない。ハワイのパンケーキ店みたいな名前だが、フランスのメーカーである。

これまではアディダスやアシックスなどのシューズをいろいろと試してきたけれど、たまたま昨年秋にトレランシューズを探していた時に出会ったのがHOKA ONE ONE。

土踏まず部分のソールが分厚いのが特徴。
かなり個性的だけれど、履き心地はソフトで快適。「マシュマロのよう」と評されているらしい。
なるほどという感じ。

ナイキの厚底がブームになっているけれど、ホカオネを履いているランナーはまだ多くないし、カラーリングも個性的なので気に入っている。

やや高価なのだけれど、たまたま入ったスポーツショップでWideタイプだけ30%オフになっていたので(写真はWideタイプのものではない)レース1ヶ月前に購入したのだが、デザインにも個性があるし、足が疲れないので本番でも履いてみたのだった。

地面をしっかり蹴っている感触があり、つまり反発力があり、それでいて厚いソールのおかげで足に伝わるショックが少ない。いつもなら後半で足の指や爪先が痛くなったりするのだが、今回はそれがなかった。

自己ベストはこのシューズのおかげかも知れない。
今年のトレランもHOKAで走る予定。


帰りに豊橋駅前のアーケイド街で見かけて立ち寄った久遠のチョコが美味しかった。
自分でチョコをコーティングできるアイスバーも美味。
店の雰囲気もおしゃれ。
帰ってから調べたら、障害者を積極的に雇用している素晴らしい企業だと判明。

ヤマサのちくわも美味しかったし、豊橋の名物はカレーうどんだけではない!

2019年3月25日月曜日

人工知能(AI)の現在地

学生の中には、なかば本気で「AIで私たちの就職先(仕事)がなくなる?」と心配している者がいる。ネットニュースの煽情的な見出ししか見ていないと当然の反応かも知れない。

2018年に出版された『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井紀子)や『誤解だらけの人工知能 ─ ディープラーニングの限界と可能性』(田中潤・松本健太郎)を読めば、2018年時点で人工知能がどのレベルに達しているのかがよくわかる。

人工知能の現時点での能力としてわかりやすいのは画像検索能力である。
Googleが開発している人工知能は、3日間で1000万枚の猫の画像をデータとしてインプットされた結果、写真に写った猫を認識できるようになった。

ただし、猫が生き物であるとか、愛らしいとか、そうした属性はまったく認識していないので、たまたま猫の顔のように見える木目とか壁のシミとか生物ではないものまでも「猫」と認識することがある。そこが人間との決定的な違いである。

人工知能は人間によって適切に加工されたデータを与えられなければ何もできないので、膨大な加工済みデータを準備することが重要な作業になる。したがってGoogleやAmazon、Facebookなどビッグデータを持っている企業に強みがあり、どの企業もデータ収集にやっきになっている。

普及し始めているスマートスピーカーは家庭の音声データの収集のために使われるらしいので要注意。

人工知能にできること・できないこと、向いていること・向いていないことははっきりしている。
大量のデータを瞬時に分析するのは人間よりも得意である。
将棋ソフトのように、過去の膨大な対局データを与えられて、ある局面の限られた選択肢(指し手)の中から勝利につながる手を選び出すような作業には向いている。

人工知能は「意味」を理解できない。
例えばある人物が黒い衣服を来ていた場合に、「黒い服」を認識できても「喪に服しているのかも知れない」「だから暗い顔をしているのかも知れない」などとまでは考えない。
空気を読まないので、敬意とか配慮とか忖度とかそういう気配りが必要とされる接客サービスには向いていない。

「あなたなんて、大嫌い」という女性の言葉と涙の真意も理解できない。
世の中の多くの男性が理解できないので問題はないかも知れないが(笑)


少なくとも現時点で、そしてこれから2、30年は、機械的な単純作業や限定的で専門的な作業を除けば人間の仕事が人工知能(AI)に奪われるということはなさそうである。AIについて知れば知るほど、逆に人間のもつ能力の高さが見えてくるのが興味深い。

 

なお、現時点で「AI搭載」などと宣伝しているサービスの大半が、ディープラーニングに基づいた人工知能を使っているわけではないので、惑わされてはいけないらしい。

2013年10月11日金曜日

大学広報においては学生が最良のメディアである

ここ3年ほど、所属学科の入試担当として
学科広報と学生募集活動に関わってきた。

ウェブ(公式サイト、ブログ、Twitter、Facebook、YouTube)、
印刷媒体(大学案内、ポスター、チラシ、車内広告)、
高校訪問、大学展、オープンキャンパス、などなど、
さまざまなメディアやイベントを活用してきた中で
わかったことが一つある。

大学広報においては学生が最良のメディアである、と。


学科の入学者数が過去最低に落ち込んだ年に入試担当となり、
まず最初に取り組んだことは
オープンキャンパス改革であった。

幸いなことに、所属学科には明るく活発な学生が多い。
授業以外の場でさまざまなことにチャレンジし
その経験とコミュニケーション力を活かして優良企業に就職している。

オープンキャンパスは、そんな生き生きした在学生たちを
「見せるための場」として活用することにしたのである。
5〜6人の高校生に対して1人の割合で学生スタッフを配置し
模擬授業にも同じテーブルに座って参加させた。
そして学科紹介や入試制度の説明に時間を割くよりも
高校生と在学生が対話できる時間を増やしたのである。

学生スタッフを選ぶ際は、
成績優秀で模範的な学生というよりは、
コミュニケーション能力の高さを最優先し
身近で多様なタイプの学生たちを選んだ。

その結果、
「先輩たちの様子を見て、楽しそうな学生生活が送れそうだと感じた」
「この学科に入学すれば自分を変えられると思った」
などの感想が増えて、学科志望者が急増した。


どの大学の公式サイトも大学案内パンフレットも美辞麗句で飾られ
そこで他大学との差別化を図ることは難しい。
また、そこには理想的で模範的な学生(モデル)ばかりが登場し、
多くの受験生にとっては「遠い世界の人」にしか映らない。
消費者がテレビCMにだまされなくなったように、
受験生も広告物だけでは志望校を選ばなくなっている。

SNSや友人・知人の「クチコミ」の影響力も大きいが
人から聞いた話だけではなく、
自ら実際にキャンパスに足を運んで雰囲気を体感し、
在学生たちの生き生きとした表情や姿を見て、
そこに自分の将来像をリアルに重ねることができるかどうか、
それがオープンキャンパスの価値であると言える。

そして学生は、受験生にとって最も信頼できるメディアとなっているのである。


こうした広報がどの大学でもできるわけではないが
「ウチにはいい学生がいるんだけど、受験生が集まらなくて...」
と嘆いている、地方の小規模大学などの場合には有効な方法ではないだろうか。